私は、大阪生まれ、大阪育ち、高校卒業まで野球漬け、その後は仕事漬けの毎日でした。
大阪で整骨院を開業してからも、休みなく治療に明け暮れる日々を送っていました。
転機が訪れたのは2019年夏。
家族旅行で初めて北海道へ。
実は長男(当時小学5年)は幼い頃から小児ぜんそくで、年に2回は入院するのが常でした。
旅行直前に退院したばかりで、無理のないように過ごそうと十勝に向かっていた時、上士幌町のナイタイ高原牧場へ向かう車中で、長男がポロッと「息がしやすい」と口にしたのです。
その一言に、私たち夫婦は立ち止まりました。
アレルギーが多く、喘息に悩まされ続けてきたこの子が、こんな素敵な環境で快適に過ごせるなら—。
夏の高揚感もあり、「こんな場所で子育てできたら最高やな」と強く感じました。
そこから半年後、妻と子どもたちは冬の十勝での生活を体験し、快適に過ごせると確認すると、なんとすぐに上士幌町へ移住してしまいました。翌春には私も大阪の整骨院を後任の先生に託し、十勝へ。
「移住」という言葉すら無縁だった自分が、まさか人生を懸けた決断をするとは思いもしませんでした。
十勝での生活が始まると、地域の方々がコロナ禍の厳しい時期にも関わらず、温かい笑顔で迎え入れ、様々な形で私たち家族を支えてくれました。
この十勝の優しさ、温かさに、恩返しをしたいという想いが、私の中に強く芽生えました。
そして、地域の方から健康相談や治療の依頼を受けるうち、この地域が大きな病院まで車で1時間近くかかる医療過疎地域であることを痛感しました。
酪農や畑作という重労働が盛んな地域だからこそ、体のケアは不可欠です。
大阪で培った柔道整復師、スポーツトレーナーとしての経験と技術を活かし、目の前で困っている人を助けたいというシンプルな想いで、この十勝の地で開業することを決意しました。
十勝の食のありがたさ、命の大切さを感じるこの場所で、私ができる最高の健康サポートを通して、地域に貢献していくことが私の使命だと考えています。